第7話「決然」

 

もくじ

エド・キョウト・オワリの三国首脳会談は決裂に終わった。

分かったことは、キョウトはエドへ石川県を返還する意志はまったく無いということだった。

 

エドの領土であった石川県内には800もの兵器工場が存在する。

それらはすべてキョウトが建設した工場であり、製造された兵器の多くは漢中人民共和国に送られているのは想像に難しくない。

 

その石川県には現在多くのエド系住民がいる。

彼らの多くは迫害され、不自由な暮らしを強いられている。

虐殺や強制労働が行われているという情報も入ってきていた。

その実行犯が、今やキョウト正規軍を名乗る「江華連隊」という狂人集団なのである。

 

キョウト・・いや漢中は大切な軍需生産拠点となった石川県をエドに引き渡す気は無いということだ。

 

石川県の領有権を期間限定で譲った時のキョウト国大統領は

村田大統領であった。

谷塚大統領の同志であり愛国者だった。

それが漢中の謀略によって失脚し、現森山大統領に変わった。

森山は漢中の傀儡大統領であり、キョウトは国力を削がれていった。

 

その結果、漢中キョウト石川県で虐げられるエド系住民を生むこととなってしまった。

 

エド国大統領の谷塚英二は石川県への治安維持部隊派遣を決定。

県内のすべてのエド系住民を解放し、軍需生産拠点を抑えることを決断した。

 

 

to be continued...

 

 

第6話「決裂」

 

第8話「奪還」